Tomoki Ota

X-OCNやR3D NEなどの動画フォーマットの比較

はじめに

近年の映像制作では、4K・8Kなどの高解像度化に加え、高フレームレートやHDRなど、より高品質な映像を扱う機会が増えています。特にRAW動画は、撮影後のカラーグレーディングで高い自由度を持つ一方、データ容量が大きくなりやすいという課題があります。そこで実際の映像制作では、画質をできるだけ維持しながらデータ量を抑えられる、さまざまなRAWフォーマットやコーデックが利用されています。

本記事では、SONYのX-OCN、NikonのN-RAW、REDのR3D NE、Blackmagic RAW、Apple ProResなど、代表的な映像フォーマットの特徴やデータ量を比較していきます。

非圧縮RAW

もし非圧縮のRAWだと8K・60fps・16bitの場合 7680 × 4320 × 16bit × 60 = 4 GB/sとなり、 1分で約240GBのデータ量となってしまいます。これでは、ストレージや転送の面で非常に大きな負担となります。

X-OCN

SONYの動画フォーマットであるX-OCNは、映像制作において高品質な映像を提供するためのフォーマットです。 OCNは「Open Cine Network」の略で、映像の色彩やディテールを最大限に保持することができます。16bitのシーンリニアデータとして記録できます。 X-OCNには4種類あり、下にいくほど圧縮率が高くなる。

  • X-OCN ST
  • X-OCN LT
  • X-OCN C1
  • X-OCN C2

N-RAW

ニコン独自の12bit RAW。高画質と標準の2つの画質設定があります。

R3D NE

15+ストップの幅広いダイナミックレンジ、12bitの豊かな階調、RED特有の色再現ができます。Log3G10/REDWideGamutRGB で記録され、カラーグレーディング耐性が極めて高いフォーマットです。

Apple ProRes 4444

Apple ProRes 4444は、Appleが開発したRAW形式で、Final Cut ProなどMacユーザーに最適化されています。 Apple ProRes 4444 XQは最高画質版で視覚的にロスレスですが、データ量が非常に大きいです。

Blackmagic RAW

Blackmagic Design社が開発した高画質な映像記録用の独自RAWコーデック形式。 データが軽く、柔軟性が高く、DaVinci Resolveと相性がいいです。

まとめ

フォーマットカラーサンプリングbitビットレート目安(4K30p)1時間の容量(4K30p)階調色数
非圧縮RAW-12約3185 Mbps1.43TB4096約680億7194万色
非圧縮RAW-16約4247 Mbps1.91 TB65536約281兆
X-OCN C1-16約360 Mbps162GB65536約281兆
X-OCN C2-16約290 Mbps131GB65536約281兆
X-OCN LT-16約486 Mbps219GB65536約281兆
X-OCN ST-16約825 Mbps371GB65536約281兆
R3D NE-12約860 Mbps387GB4096約687億
N-RAW Normal-12約450 Mbps202GB4096約687億
N-RAW High-12約860 Mbps387GB4096約687億
BRAW 5:1-12約656 Mbps295GB4096約687億
BRAW 8:1-12約408 Mbps184GB4096約687億
BRAW 12:1-12約280 Mbps126GB4096約687億
Apple ProRes 4444-12約1320Mbps594GB4096約687億
Apple ProRes 4444 XQ-12約2000 Mbps900GB4096約687億
XAVC HS 4K(H.265, Long GOP)4:2:210約200 Mbps90 GB1024約10.7億
XAVC S-I(H.264, All-I)4:2:210約240 Mbps108 GB1024約10.7億

参考文献

  1. 動画の画像サイズ/フレームレートについて
  2. 撮らぬ狸の「Nikon ZR」話題のRED RAWの動画容量を計算してみた|ジョイフル
  3. 映像クリエイターのためのN-RAW使いこなしガイド スペシャルコンテンツ | ニコン
  4. Apple ProResについて - Apple サポート (日本)
  5. HDR制作など、高品位コンテンツ制作を効率化する新フォーマット「X-OCN」 | ラージセンサーカメラ | ソニー